チュードルの日本仕様ブレスレット

2016年からチュードルの日本国内正規販売が始まるというニュースがありましたが、実は”初めて”ではなく”再開が正しい表現になります。現代では日本ロレックスが正規輸入代理店として、スイス本国からの輸入を行っています。1970年代においてはその役割をリーベルマン・ウェルシュリー社(Liebermann-Wa"lchli & Co.,SA.)が担っていました。同社は20世紀初頭に設立されたスイスの総合商社で、極東のロレックスは全てこの商社を通して輸入されたそうです。その後、日本ロレックスが設立され、その際にチュードルの取り扱いはなくなりました。

このリーベルマンが輸入を手がけていた頃の資料ですが、チュードルのほぼ全てのモデルに見慣れないブレスレットがつけられていました。カタログには”SS国産ブレスレット付き”と記載されています。国産のブレスということは日本国内でつくっていたかという疑問が湧いてくると思いますが、これは昭和5年に設立された株式会社バンビが生産していたとか。

実際に手にとって見たわけではありませんが、フラットで薄いブレスレット、オリジナルとは違うクラスプでとても面白いです。クラスプはロレックスのアメリカンブレスに付属するクラスプにどことなく似ている気もします。残念ながらフラッシュフィットの形状までは確認できません。

このジャパンブレスレットは数年間だけ供給され、しかも日本だけのオリジナル仕様だそうですので本当にレアなものだそうです。ただ知名度が低いことと、チュードル人気がイマイチなことも手伝ってそこまで騒がれるものではないようです。ですが、ロレックスを含めチュードルの歴史などを知るいいきっかけとなりました。

画像提供:JFKコレクション

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